かぐや姫の野菜畑

昔々あるところに、発達障害の子供を育てている母親グループがありました。母親達は、子供達の将来の仕事の選択肢の一つとして、野菜作りはどうだろう?と考えました。そして、まずは自分達が野菜作りを学ぼうと思い立ったのです・・・

畑で考えたこと(師匠の畑)

11月中旬。

 

師匠の畑は白菜、大根、水菜など、鍋の具材の野菜達が、所狭しと育っています。

そして、畑に来た孫弟子達に惜しみなく、どんどん収穫させてやるのです。

 

 

お盆が明けて、9月に入り。

 

母弟子達は、全く畑に足を運びませんでした。

運べなかったと言いたいですが・・・

 

命の危険を感じる暑さと、太刀打ちできない蚊の集団。

抜いても抜いても生えてくる雑草。

 

もう、キュウリもナスもピーマンもいらないの。

畑に行くくらいなら、スーパーで買った方がずっと楽だもん・・・

 

 

やっと畑作業を再開したのが9月中旬。

 

師匠の畑も茶色の土だけが見えていて。

 

良かった、師匠も流石にあの暑さの中では、家で休んでいたのだろうと思ったものです。

 

 

それが。

 

 

10月に入ると、師匠の畑はだんだんと緑色を増し、あっと言う間に野菜でいっぱいに。

 

 

師匠はあの暑さの中でも、種を撒いていた。

 

種を撒けば、収穫がある。

 

野菜作りにおいては、ほぼ当たり前のことだけど・・・

 

 

母弟子達の子育てにおいても同じでしょうか。

 

1粒ずつでも種を撒けば、いつかは豊かな実りをもたらすでしょうか。

 

今は見えないけど、土の中で芽を出す準備をしているのでしょうか。

 

出てきた芽は見逃さないように、目を凝らして。

枯らさないように、水をやって。

 

どんな実がなるのか、今すぐ知ることができたら良いのに、と思うのです。

 

 

 

さて。

 

9月に久しぶりに畑でお会いした時、師匠は仰りました。

 

「おぅ!もう野菜作るの辞めたと思ってたぞ!」

「見てみろ、畑を。何から手をつけて良いか、わからん状態になっとるぞ!」by 師匠

 

「ですから、辞めませんてば。」 by 母弟子

 

これがしばらくの間、会うたびに繰り返す挨拶になったのでした。

 

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師匠の畑の大根を収穫させてもらう孫弟子R。
師匠も孫弟子の心の中に、何かしらの種を撒いてくれているのでしょう。(11月16日)

 

ではまた👋