畑で考えたこと(孫弟子の骨折)
孫弟子の一人が骨折しました。全治1ヶ月。
鬼ごっこ中、逃げている時に転んだようで。
その場を見ていた大人がいなかったので、
子供が話した内容から想像するしかありませんが、
ただの遊びの鬼ごっこでは無かったのかも知れません。
母弟子は言います。
「彼の日頃の言動と行動が、そういう状況を作ってしまっているのでしょう。」
自閉症スペクトラムの人は、人の気持ちになって考えることや、
その場にふさわしい言動、行動を取るのが苦手と言われています。
それは生まれつきのもので、脳機能の発達の仕方の違いから起こること。
彼らに悪気はないのです。
だから、しょうがないな。
そう思います。
しょうがないから、時間をかけて教えていきます。
大目に見てとは言いません。でも、長い目で見てくれたら嬉しい。
自閉症スペクトラムは100人に1人から2人いる、と言われています。
少数派の彼らは、多数派のやり方を知る必要があるでしょう。
この社会は多数派の脳によって、作り出されているのですから。
理解することは出来なくても、そういうものだと知っていれば、
社会の中で、少しは生きていきやすくなるのではないか、と思うのです。
「あと2,3本骨を折らないと、わからないかも知れないね。
そうならないように教えていきたいけど。」
自分は悪くない、ただ転んだだけ、と思っている様子の孫弟子を見て、
母弟子はそうも言います。
でも、なぜ彼らばかりが、こんなに負担が大きいのでしょうか。
なぜ少数派ばかりが、多数派に近づく努力が必要なのでしょうか。
だって、自閉症スペクトラムの人達が、そうでない人達の事を理解できないように、
そうでない人達も、自閉症スペクトラムの人達を理解できないでしょう?
理解できないのは、お互いさま。
だから、お互い許して、許されて、上手いことやっていこう。
それが当たり前になれば、自閉症スペクトラムの人達にとっても、
そうでない人達にとっても、とても居心地の良い社会になると思うのです。
そのために、私達に何ができるだろう。
畑を耕しながら、そんなことも考えたりするのです。