勇気ある撤退(モロッコ豆編③)2021
勇気ある撤退(モロッコ豆編②)の続き
勇気ある撤退(モロッコ豆編③)
もっともっとモロッコ豆を食べたい。
美味しさを知ってしまった母弟子の情熱は止まることを知らず、
切り戻し作戦が失敗に終わった後も、次の一手を打つのです。
時は既に9月中旬。
モロッコ豆の撒き時は、とっくに過ぎています。
師匠に尋ねます。
「モロッコ豆は今から植えたら育つでしょうか?」
「この時期に植えた話は聞いたことないな。」
師匠の奥様にも聞いてみます。
「聞いたことないわね。寒さに弱いんじゃないかしら。」
奥様のご友人(婦人準師匠。沢山の方が野菜作りを教えてくださいます)にも尋ねます。
「やったことないけど、今の時期に採れたら良いわね。上手くいったら教えてちょうだい。」
勝算は低そうです。
ただ、「植えたけどダメだった」という経験をされているわけでは無いのです。
しかも、モロッコ豆が所属するインゲンの世界では、1年に3回も収穫でき、
「三度豆」と呼ばれるものもあるそうで。
同じインゲンなら、モロッコ豆にもポテンシャルがあると考えて良いのではないでしょうか。
3度あることは、4度ある。
やってみれば良いのです。迷う理由はありません。
夏野菜の代表だと思われているキュウリだって、「秋採りキュウリ」があるのです。
合わせて、旬の時期を外して野菜を栽培すると、どうなるのか知りたい、と言う気持ちもあります。
そして。
ポットに撒きます。
100%芽が出ました。
畑に移植します。
母弟子Tの庭でプランター栽培も並行して行います。
最後に大豊作を願います。
そして急激な気温の低下と上昇を繰り返す、豆には過酷な毎日。
そのような状況の中、11月に入ったモロッコ豆は・・・
畑のモロッコさんも、プランターのモロッコさんも、ちょっと実をつけている。
プランターの方が、少しだけ出来が良いと言えそうですが、
どちらにしましても、夕食の一品になるには量が足りません。
さて。
秋にモロッコ豆を栽培しても、豊作は望めないということがわかりました。
でも、これで良いのです。
今年やってみなければ、来年きっとやったでしょう。
来年は長期間収穫するのを目指すのではなく、植える畝を増やして、
短期大量型を目指せば良いのです。
今から土作りをして、とっておきの土壌にモロッコ豆を撒こうではないか。
気持ちを新たにした母弟子は、近所に買い物に出かけます。
そして、立派なモロッコ豆を見つけるのです。
「なんで!?どうやって!?」
それとも瀬戸内の気候がモロッコさんに適しているのでしょうか?
母弟子Tは早速ネットで調べます。
なになに?
モロッコ豆は地中海沿岸でも盛んに栽培されているとな!?
モロッコ視点だと、瀬戸内と地中海に、何か似通った点があるのでしょうか?
あれ? モロッコは地中海沿岸にある国・・・
じゃぁじゃぁじゃぁ・・・
「モロッコ」と言う名前は、ただの映画由来では無いということですね?
種の会社、なんと素晴らしいネーミングセンス!
ではまた👋