かぐや姫の野菜畑

昔々あるところに、発達障害の子供を育てている母親グループがありました。母親達は、子供達の将来の仕事の選択肢の一つとして、野菜作りはどうだろう?と考えました。そして、まずは自分達が野菜作りを学ぼうと思い立ったのです・・・

「種まき」大根編(2021)

こんにちは。

 

今朝はパラパラと雨が降りましたが、母弟子Tが畑に行く頃には、真夏のような暑さが戻っていました。

しかし畑に行けば、9月30日に種を蒔いた大根が次々と芽を出し、修行中の弟子達を喜ばせてくれるのです。

10月11日現在、順調に育っています。

 

9月中旬、弟子達の荒れ果てた畑を見て、師匠は仰いました。

「今からこの畑耕しても、間に合わんぞ。あっちの草を抜いて畑にした方がよっぽどええ」

「ジャガイモと大根を植えればええ」

そう言う師匠の指は、母弟子達の背丈以上の、セイタカアワダチソウが乱立する茂みを指し示していました。

 

「そうですか・・・」

 

母弟子は「やらないでおこう」と思いました。

この暑さの中で、あの茂みを開墾するのは、時間と体力と気力と人力が足りないと思ったからです。

しかも既に第1から第3までの3つの畑があります。これ以上は要らないのです。

 

加えて、春に植えた人参がうまく作れなかったので、あのような形の野菜は育てたくないという思いもありました。

土の中深く伸びる根菜は、土を深く耕し、石ころなどの障害物をきれいに取り除く必要があります。

障害物があると、それを避けて二股になったり、グネッと横に曲がったりと、

土から抜くと大笑いしてしまうような、珍妙な形になってしまうからです。

 

しかし、師匠の提案は「提案」ではないのです。

長年の経験から、一番良いと思われる方法を指導しているのです。

修行中の弟子達は、師匠の言葉を大切にするものです。それが修行なのです。

 

母弟子達は、セイタカアワダチソウを抜き始めました。

するとどうでしょう。気持ち良いほど簡単に抜けるではありませんか。

元々の土がフカフカで柔らかいのです。

 

この場所は、半年前まで他の方が野菜を作っていたそうです。

ご家族の看病が必要になり、残念ながら野菜作りを止められたと聞きました。

それなので、草が一面に茂っていても、半年前まで精魂込めて野菜を作っていた、

その余韻を畑が残しているのです。

 

「ほらな。やらんつもりでおっただろう」

 

師匠は母弟子の心を見透かしておいででした。

 

この畑を第4畑として、まずはジャガイモ(アンデスレッド)、そして大根の種を蒔いたのです。

 

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大根用の畝作り。孫弟子Rは師匠からレーキの使い方を伝授される。母弟子Mは除草担当。

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第4畑を見回る孫弟子R。Rはホームスクーラー。畑仕事は、体育・理科・家庭科のようなもの。
師匠や母弟子達との関わりは、道徳や生活の単元と言えるでしょう。


ではまた👋