かぐや姫の野菜畑

昔々あるところに、発達障害の子供を育てている母親グループがありました。母親達は、子供達の将来の仕事の選択肢の一つとして、野菜作りはどうだろう?と考えました。そして、まずは自分達が野菜作りを学ぼうと思い立ったのです・・・

「畝作り」玉ねぎ編(2021)

こんにちは。

 

母弟子Tは焦っています。

 

「本気で玉ねぎ用の畝を用意しないと・・・」

 

明日は雨の予報です。

母弟子は珍しく午後から畑に向かいます。

 

 

「今日やってしまった方が、良いに決まってる。」

 

 

午前中、母弟子はホームセンター2店舗、園芸店1店舗を巡りました。

昨日も2店舗巡っています。

 

 

「早生」の玉ねぎの苗が欲しいのです。

 

 

嫌な予感はありました。

行きつけの園芸店で、お客さんと店員さんの話が耳に入ったのです。

 

「もう極早生はないわぁ。早生じゃダメなの?少しならあるわよ。」

「そうねぇ、無いなら仕方ないわね。じゃ、残りの早生をもらっていくわ。」

 

 

1ヶ月前の母弟子なら、この会話は理解できなかったことでしょう。

 

 

母弟子のざっくりとした知識によると、玉ねぎは、植え付けから収穫までの期間や、

貯蔵性によって、大きく3つのグループに分けられるようです。

 

「早生(わせ)」「中生(なかて)」「晩生(おくて)」

 

 

 

以前、母弟子は師匠に尋ねました。

 

「玉ねぎはどのタイプを植えるといいでしょう?」

「どれでも好きなやつでええ。早生とかな。」

 

「早生」を植えることが決まりました。

師匠が固有名詞を出した時には、それに従うのが賢いやり方です。修行とはそういうものなのです。

そして、師匠の奥様も同じご意見と来れば、迷う必要はありません。

 

でも、ネットで玉ねぎの知識を仕入れた母弟子Tは、玉ねぎトークを更に発展させてみます。

 

「極早生はどうでしょう?」

「ま、極早生でもいいぞ。あれはあまり締まらんが、肉厚でうまいんだ。」

 

極早生は、早生より何でも短めの玉ねぎです。

 

「中生や晩生はどうでしょう?」

「晩生なんか、あんたらにはまだ無理だ。吊るして置くところもないし、うまくやらんとすぐ腐っちまう。」

 

満足しました。

 

母弟子が玉ねぎの種類の読み方を知っていることを、さりげなく披露することができました。

 

 

 

そして、昨日。

 

「しょうがないわ、残っている早生をもらっていくわ。」の会話を耳にするのです。

 

玉ねぎ用の畝を作ってから、苗を買おうと考えていた母弟子は、焦ります。

早生の苗が出回る時期が、終わりに近づいているのを感じたからです。

 

予感的中です。

 

売られているは中生と晩生の苗ばかり。

 

すがる思いで、行きつけの園芸店で、決定権を持っていそうな店員さんに尋ねます。

 

「早生、何とかなりませんか?」

「早生が欲しいの?」

 

今から早生?と言いたげなのは、母弟子の気後れ感からの思い込みでしょうか。

 

店員さんは、台帳みたいなものをパラパラめくります。

そして、奥に控えている様子の店長さんに問いかけます。

 

「早生、まだ予約取っても大丈夫?」

 

店長さんの答えは母弟子には聞こえませんでしたが、雰囲気からOK が出ているようです。

 

「何本欲しい?」

「50本で。」

「あら、それくらいの量なら大丈夫よ。」

「やっぱり100本で。」

「100本ね。週末に入荷するから。電話しますね。」

 

やりました。

 

こうなったら、早く畝を用意しないと行けません。

もう、苗がやってくる日は決まっているのです。

 

 

そして、午後。

 

第3畑を耕していると、師匠が姿を現します。

この時間に畑にいらっしゃるのは、最近ではあまり見かけません。

偶然でしょうか?

 

「おぅ、やっとるな!」

 

母弟子は経緯を話し、早生100本を植えるつもりだと伝えます。

 

「100本なんて、そんなのちびっとだぞ!200本は植えんと!」

 

追加で中生も100本植えることになりました。これも早めにゲットする必要がありそうです。

 

とりあえず、苦土石灰を混ぜ込んで、土を耕すことはできました。

あとは施肥して、マルチをかければ、苗を迎える準備は整います。

 

「玉ねぎ植えるためにそんなに深掘りしてる人、わしゃ初めて見たぞ。」

 

形になってきた畝を見て、師匠は笑いました。

 

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玉ねぎの畝を作った後に、グリーンピースの種を植えた。
経緯はまた後日。(2021年11月8日)



ではまた👋

 

 

 

 

 

 

本日の作業(11月8日)

【本日行った作業】

 

第3畑

・キュウリ収穫(4本)。

・モロッコ豆の様子伺い。

・サツマイモを作っていた場所に、玉ねぎを植える畝を作る(苦土石灰混ぜ込み済み)。

玉ねぎの植え付けまでに、油カス+化成肥料(8:8:8)を土に混ぜ込み、マルチングをする。

玉ねぎは早生100本、中生100本植える予定。

 

・大玉トマト跡地にグリンピースの種を植える。

苦土石灰+木灰を土に混ぜ込み+化成肥料を種を植える筋に撒く。30㎝間隔で植え穴を作り、種を4粒ずつ撒いていく。(3粒で良かったけど、中途半端に余ったため)。比較的厚めに土を被せる。

 

第4畑

・ジャガイモ(アンデスレッド)の更なる土寄せ。「土の寄せ方が足りない!」by 師匠

 

→師匠が土寄せを実演中、土の中から母弟子Tが以前失くしたハサミが出てくる✨

「もしかして、師匠が隠してたんじゃ無いですか?」

「たわけたことを!」

 

・ついに大根の間引き。

 

第1畑

・一番北側の畝に芽キャベツの苗を2本追加植える。(草マルチで対応。沢山あるから。)

 

 

【近々予定している作業】

 

第1畑

・モロッコ豆の支柱の撤去

・全体の草刈り(隣畑の準師匠から頂いたエンジン式草刈り機があるから大丈夫。やれる。)

・茎ブロッコリーを植えたい。

・空いている畝に、ライ麦を植えてみたい。(種は購入済みだったりする)。上手く収穫できれば、草マルチの材料が採れて、土壌も良い状態になるらしい。

 

第3畑

・サツマイモの跡地に玉ねぎを植える準備。(施肥、マルチング)

 

第4畑

・大根を植えてある隣の畝に玉ねぎを植える準備。

→どちらの土壌が玉ねぎに向いているのか、検証したい為2箇所に植える。

 

 

以上。

本日の作業(11月5日)

【本日行った作業】

 

第3畑

・キュウリ収穫(3本)。

・モロッコ豆の様子伺い。

・野良大根の収穫。

 

何らかの方法でキュウリの畝に辿り着いた大根の種が、芽を出し、根を張り、小さな大根となっていた。ずっとそれが気になっていた孫弟子Rが本日ついに収穫。

 

第4畑

・ジャガイモ(アンデスレッド)の2回目の施肥&土寄せ。

・大根畑に四足獣の新たな足跡が無いか探す。見つからず。

 

第1畑

・パプリカ・ピーマン収穫。

・ナスの支柱撤去&本体抜き取り。

・蘇った畝に化成肥料(8:8:8)を全面施肥。

・一番北側の畝に芽キャベツの苗を5本植える。(草マルチで対応。沢山あるし。)

 

 

【近々予定している作業】

 

第1畑

・モロッコ豆の支柱の撤去

・全体の草刈り(隣畑の準師匠から頂いたエンジン式草刈り機があるから大丈夫。やれる。)

・茎ブロッコリーを植えたい。

芽キャベツを追加したい。

・空いている畝に、ライ麦を植えてみたい。(種は購入済みだったりする)。上手く収穫できれば、草マルチの材料が採れて、土壌も良い状態になるらしい。

 

第3畑

・サツマイモの跡地に玉ねぎを植える準備。(畝作り、施肥、マルチング)

 

第4畑

・大根を植えてある隣の畝に玉ねぎを植える準備。

→どちらの土壌が玉ねぎに向いているのか、検証したい為2箇所に植える。

 

「ど〜ぞど〜ぞ」 by 師匠

 

以上。

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ずっと気になっていた野良大根収穫。悶えるほど辛かった。(2021年11月5日)

ではまた👋

勇気ある撤退(モロッコ豆編②)2021

勇気ある撤退(モロッコ豆編①)の続き

 

勇気ある撤退(モロッコ豆編②)

 

 

「モロッコ豆って、モロッコが原産国じゃ無いんだ・・・」

 

ちょっとした驚きとともに、母弟子Tはネット上に溢れている情報を読み漁ります。

 

出来るだけ多くのモロッコ豆を食べることを人生の目標に加えた母弟子Tは、

ロッコ豆のことを1から学ぼうと考えたのです。

 

好意を持った相手のことは、人でも野菜でも、色々と知りたくなるものです。

そして、意外な事実を知ってしまったりするのです。

 

「モロッコなのに、モロッコではない」

 

何でしょうか、この謎かけみたいな展開は。

 

 

なになに?

 

 

彼の日本名は「平莢いんげん」、元々の出身は中南米とな。

彼が表舞台にデビューするに当たって、事務所がその当時流行っていた

ロッコを舞台とした映画にちなんで、芸名を「モロッコ」とした、と。

 

そんなノリで名前つけてんだ・・・

 

率直な感想です。

 

確かに思い返してみれば、今まで栽培してきた野菜達は、

皆さん個性的な名前を持っています。

 

チャレンジャー、キタアカリ、メークインアンデスレッド、金のたまご

ロロン、バターナッツ、坊ちゃん、北進、夏すずみ、スーパーパワー、ダイナー、

千両、アイコ、桃太郎、ドルチェレッド、シンディースイート、総太り大根、黒田五寸人参、

紅あずま、鳴門金時・・・

 

名前だけで何者かわかるほど、知れ渡っている野菜もありますし、

「総太り大根」など、名前じゃないぜ、味で勝負だ的に、

しっかり身元を明かしているものもあります。

 

さて。

 

上記の中で、地域名を冠しているのは、「アンデスレッド」と「鳴門金時」。

どちらもそこが出身地。

 

 

でも、モロッコ豆はちょっと違うんだから。

 

外国映画由来だし。

 

お洒落よね。

 

好意を寄せている相手のことは、たいてい何でも素敵に感じるものです。

 

 

そんなモロッコ豆をいかに長い期間収穫するか。

ネットで検索すれば、どう栽培するのが良いか、詳しい人たちが詳しく説明してくれます。

やれることは全てやってみます。

 

 

師匠にも尋ねます。

 

「モロッコ豆はいつまで収穫できるものなのでしょうか。」

「収穫できなくなるまで、だ。」

 

師匠の奥様にも尋ねます。

 

「暑くなると虫が入るから、まぁ本格的に暑くなるまでだわね。」

 

わかりました。

 

それでは満足できません。もっともっと収穫したいのです。

 

 

母弟子Tは、自己流の試みとして、7月4日にモロッコ豆を大胆に切り戻すという勝負に出ます。

 

ナスもお盆前後に、大胆に切り戻すことによって、秋にまた実をつけます。

それが、嫁に食わすなと言われる秋ナスです。

 

同じやり方で、もしかしたら秋モロッコが収穫できるかも知れません。

 

「モロッコ豆は苦手だ」とカミングアウトした母弟子Sも、モロッコ豆の美味しさを見直した一人。

 

母弟子Tの実験的栽培を見守ります。

 

 

結果は・・・

 

 

ちょっと採れた。

 

おそらく、切り戻さなかったとしても、同じくらいの品質と量が採れたのでは無いかと推測します。

少し収穫の時期が遅くなった、と言うくらいの事でしょうか。

 

結局、夏の暑さの中、切り戻しの労力だけがかかった、と言う結果となりました。

 

 

しかし。

 

 

諦めない母弟子Tは、次の手を打つのです。

 

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バッサリ切り戻す。甦れ、モロッコ!(2021年7月4日)

 

 

勇気ある撤退(モロッコ編③)に続く。

 

ではまた👋

 

 

 

 

 

 

勇気ある撤退(モロッコ豆編①)2021

「勇気ある撤退」とは、「失敗」「収穫を諦めた」ということです。

でも、「失敗」したのは「チャレンジ」したからこそ。

「チャレンジ」できたのは、ムチを携えた師匠が、後ろから睨みを効かしていらっしゃったからこそ。

いえ、結果がどうなるにしても、「まずやってみたらええ」と面白がりながらも、じっくり見守ってくれる師匠がいるからこそ。

私たちも、子供達のチャレンジする気持ちを大事にしたいと、師匠を見ていて思うのです。

私たちが師匠から学べることは、野菜作りだけではないようです。

 

 

 

 

勇気ある撤退(モロッコ豆編①)

 

「うまい!うまい!うまい!うまい!うまい!」 by 弁当を食べる煉獄杏寿郎さん

 

「うまい!うまい!うまい!うまい!うまい!」 by モロッコ豆を食べる母弟子

 

 

 

それは、ブロッコリーとキャベツの収穫が、そろそろ終わりに近づいた4月中旬。

 

「おぅ、次はモロッコ豆植えてみれ。」

 

師匠が仰いました。

 

初耳な名前です。一体、どんな豆なのでしょうか。

師匠がポケットから種が入った袋を見せて下さった時、母弟子Tは思います。

 

(苦手系・・・)

 

母弟子Tはサヤ系の豆類は得意ではありません。

ちょっと緑色の味が濃いと言うか、バッタの香りと言うか、とにかくちょっと苦手なのです。

 

野菜を自分で作る醍醐味は、種を撒き、肥料を与え、水を与え、「美味しくな〜れ」と

収穫の日を楽しみに世話をして、それを食べて「美味しい!」と感激するところにあると母弟子は思っています。

 

 

苦手なものを栽培する。

 

食べる楽しみもないのに。

 

出来るでしょうか。

 

いや、やるのです。

 

 

師匠は長年の経験から、モロッコ豆を栽培することは素晴らしいと思うからこそ、

ロッコ豆を弟子に栽培するように命令するのです。

弟子は師匠の言葉を大切にするものです。それが修行と言うものです。

 

かぐや姫の野菜畑」は、母弟子Tだけのものでは無い、ということも思い出します。

他の母弟子や孫弟子の中に、モロッコ豆が大好物な人がいる可能性だってあるのです。

 

その人の笑顔の為に、苦手な野菜を作る。

 

それもまた一興。

 

「私、モロッコ豆あまり好きじゃ無いのよね。」

 

かぐや姫の野菜畑」のブレイン、母弟子Sが告白します。

 

ここにもう一人、誰かの為にモロッコ豆を作る人が。

 

 

 

さて。

 

園芸店で種を選ぶ母弟子に、最初の試練が訪れます。

 

「つるありモロッコ」「つるなしモロッコ

 

師匠は特にどちらとも念を押されませんでした。

これは師匠の指導の不行き届きと言っても良いかもしれません。

もしくは、どちらでもいけるのでしょうか?

 

勝率は五割。

 

よし!つるありだ。

 

「そんなの、つるありに決まっとろうが」 by 師匠

 

勝ちました。

 

 

 

4月21日、いよいよ種植えの日を迎えます。

 

農業女子予備軍の孫弟子Kは、師匠に引っ付いてせっせと作業を進めます。

日光浴が目的の孫弟子Rは、泥団子作りに没頭しています。

 

師匠と孫弟子Kの共同作業により、種植えは無事終了です。

あまり活躍できなかった母弟子が「私が水をやります」と宣言すると、師匠は仰いました。

 

「そんな急に水なんかやったらあかん!芽出さなくて良いんか?」

 

ロッコ豆が大好きな人にとっては、芽を出さないのは大問題です。

 

なんでも種に急に吸水させるのはご法度だそうで。

天気と相談しながら、徐々に水を含ませるようにするのが良いそうです。

母弟子Tの愛読書「野菜作り大全」には書いてありませんが。

 

「本がなんぼのものか」

 

師匠はよく仰います。

 

その通りです。畑の土の性質、気候などは、全国一律では無いのです。

この畑を知り尽くしている師匠の言葉こそ、母弟子達のバイブルと言って良いでしょう。

専門書は、こっそり家で読めばいいのです。

 

 

 

さて。

 

種植えから約2ヶ月後、モロッコ豆は収穫の時を迎えました。

栽培してみれば興味が湧くもので、母弟子Tはモロッコ豆を胡麻和えにして食べてみました。

 

「うまい!!!!」

 

なんという美味しさでしょう。

 

この美味しさを知らないまま、何十年と生きてきてしまいました。

孫弟子達も箸が止まりません。

 

母弟子Tの母よ。

 

なぜモロッコ豆を食卓に出さなかった・・・

 

 

残された人生の中で、いかに沢山のモロッコ豆を食べるか。

ここに母弟子Tの挑戦が始まりました。

 

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写真を撮る為に、モロッコ豆の種を持つように指令を受けた孫弟子R。
泥団子と一緒なら、という条件付きで種を持つ。(2021年4月21日)

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農業女子予備軍の孫弟子K。師匠との呼吸もピッタリ。
もちろん食べきれないほどのアメをGET(2021年4月21日)

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母弟子達の薄い関心を気にすることなく、順調に成長するモロッコ豆。
(2021年5月11日)

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収穫の時を迎えたモロッコ豆。こんなに美味しいとは!秀樹感激!(2021年6月18日)



勇気ある撤退「モロッコ豆編②」に続く。

 

ではまた👋

 

 

 

 

 

 

 

本日の作業(11月3日)

【本日行った作業】

 

第3畑

・サツマイモ掘り(収穫終了)

・キュウリのツル誘引&施肥(本日4本収穫)最近の陽気のおかげで元気が戻った様子。

 

第4畑

・ジャガイモ(アンデスレッド)の観察

・大根の葉を眺める。(何者かが横切った跡再発見)

 

第1畑

・パプリカ・ピーマン収穫。

・ナス収穫終了。抜き取ろうと茎を掴んだが、時間が無いので手を離す。

・蘇った4畝に苦土石灰を撒く。

 

【特別作業】

隣畑の準師匠(師匠と同世代と思われるご婦人。師匠を「お兄さん」と呼ぶ)が

畑にいらっしゃる。

 

一緒に畑をやっていたご主人が体力に限界を迎え、野菜作りを終了されることになった。

 

現在畑に育っている里芋、サツマイモ等の農作物に加え、ミカンなどの果樹、

農機具や肥料などをほとんど譲って下さった。

 

本日で恐らく畑に来るのは最後とのこと。一緒に果樹園までの山道の除草をする。

 

孫弟子達にお菓子とジュースを持ってきてくれたが、本日は孫弟子達の出動は無く、

母弟子達がありがたく受け取る。

 

タバコを片手に休憩する姿に最初は驚いたが、とてもたくましく、師匠同様、

豪快で懐が深い方だった。

 

色々ありがとうございました。またお会いできる日を楽しみにしています。

 

 

【近々予定している作業】

 

第1畑

苦土石灰を撒いた4畝に施肥して、土作り、マルチング。

・モロッコ豆の支柱の撤去

・ナスの抜き取り&支柱撤去

・全体の草刈り(隣畑の準師匠から頂いたエンジン式草刈り機があるから大丈夫。やれる。)

 

第3畑

・サツマイモの跡地に玉ねぎを植える準備。(畝作り、施肥、マルチング)

 

第4畑

・大根を植えてある隣の畝に玉ねぎを植える準備。

→どちらの土壌が玉ねぎに向いているのか、検証したい為2箇所に植える。

 

「お好きなよ〜に」 by 師匠

 

以上。

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「俺ら、まだいけるから!」
そう言われているような気がして、慌てて施肥して、誘引して。(2021年11月)

 

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キジでもイタチでも無い、中型の四足獣の足跡らしきもの。猪では無いでしょう。
母弟子Sは、肉球までしっかり残ってる跡も発見。大根には興味が無さそうな横切り方。
何奴。必ず見つけ出してやる。


ではまた👋

 

 

勇気ある撤退(ネギ編)2021

「勇気ある撤退」とは、「失敗」「収穫を諦めた」ということです。

でも、「失敗」したのは「チャレンジ」したからこそ。

「チャレンジ」できたのは、ムチを携えた師匠が、後ろから睨みを効かしていらっしゃったからこそ。

いえ、結果がどうなるにしても、「まずやってみたらええ」と面白がりながらも、じっくり見守ってくれる師匠がいるからこそ。

私たちも、子供達のチャレンジする気持ちを大事にしたいと、師匠を見ていて思うのです。

私たちが師匠から学べることは、野菜作りだけではないようです。

 

 

勇気ある撤退「ネギ編」

 

2021年5月のある朝。

 

師匠の奥様から、母弟子Tに電話が入ります。

 

「ネギをいっぱい貰ったのよ。欲しい?」

「はい、遠慮なく頂きます。今から伺っても良いですか?」

「いえ大丈夫よ。主人(師匠)が畑に持って行くから」

 

???

 

歩いて数秒の所に住むご近所同士なのに、なぜわざわざ山を登って、

畑でネギをくださるのでしょうか。

 

 

不可解です。

 

 

・・・あぁ、そうか。

 

 

ネギを師匠にプレゼントした人に、見られないようにしたいのかも知れません。

ここは、さも自分の畑で収穫したように持ち帰るのが、弟子の努めでしょう。

 

「わかりました。畑で受け取ります。」

「もう本当にいっぱいあるのよ〜。留守の間に誰が置いていったかわからんけど、

うちの玄関に置いていったという事は、うちにくれたと言うことなのよね、きっと。」

 

 

一体、どういう話なのでしょう・・・

突然玄関に現れた出処不明のネギ・・・

師匠ご夫妻は、母弟子達に何を授けようとしているのでしょう・・・

 

 

既に師匠はネギを持って、畑に出発されたとのこと。

急ぎ、畑に向かいます。

 

いらっしゃいました。

 

なぜか第1畑に。

 

師匠は畝を作っていらっしゃいます。

母弟子達の畑で、何をなさろうとしているのでしょう。

 

「ほれ、いっぱいあるだろ!誰が置いていったのか知らんけど。」

 

また出たキーワード。

出処が不明なネギ。

 

師匠が指差す方を見ると、麻袋からはみ出さんばかりに詰め込まれている

ヨレヨレの貧弱なネギが。

 

あれか。

 

はっきり言って、このネギは美味しそうに見えません。

でも、お断りしたら、師匠が山まで持ってきた労力が無駄になります。

 

そして師匠が良かれと思ってなさった事です。

弟子はありがたく頂戴するものです。

 

 

覚悟を決めます。

あの大量のネギをどうするか。

使い道としては、小口切りにして薬味として使えるくらいでしょうか。

一生小口切りには困らない身分になってしまう・・・

 

 

「ほれ!さっさと植え付けてしまうぞ!持ってこい!」

 

 

何を持っていけば良いのでしょう。何を植え付けるのでしょう?

 

 

「ほ〜れ、見てないでネギ持ってこい!」

 

 

孫弟子Rは、麻袋からネギを掴み、師匠の元に向かいます。

 

「Rは偉いなぁ。お母さん達は役に立たんなぁ、なぁ?」

 

師匠はアメを孫弟子に与えます。

 

師匠は孫弟子Rから受け取ったネギを畝に横たえていきます。

 

 

あぁ!!

やっとわかりました!

あのヨレヨレは、ネギの苗なのですね!?

ネギは種から植えるのではなく、ヨレヨレの苗を植えて大きくしていくのですね!

 

 

謎は解けました。

母弟子はやっと動き出せます。

 

第1畑の中央付近にネギをどっさり植え込みます。

ネギを植えるときは、ちょっと斜めに溝を掘り、そこに寝かしていくそうです。

あまり沢山の土を被せないように気をつけます。

数日すれば、ネギは根を張り、起き上がってくるそうです。

 

 

やり切りました。

 

 

あとは収穫まで、こまめな雑草取りと、適宜肥料を追加する。

そうすれば、スーパーで売ってるような太くて立派なネギが出来上がるはずです。

 

 

でも、出来上がりませんでした・・・

 

 

第1畑は蘇りつつありますが、それは北側4畝分ほど。

それ以外の場所は雑草が生い茂り、ネギの姿は今現在確認できません。

 

もしかしたら、雑草の中に紛れて存在しているのかも知れませんが、

もうすぐエンジン式草刈機で、雑草を一掃する予定です。

ネギだけ例外というわけにはいかないでしょう。

 

「ま、しゃあねぇな。わしの畑のネギを持っていけばええから」

 

師匠はいつもお優しい。

遠慮なく、出来上がったネギを頂くことにします。

 

そして、どなたが下さったネギか判明したのでしょうか。

師匠達は、色々ざっくりしています。細かい事は気にしないのです。

今回のネギも、見切り発車的植え付けと言えるでしょう。

 

 

「誰も返せと言ってこないから、やっぱりうちにくれたんだわ。」

「ま、いいや、いいや。うふふふ」と奥様は笑いました。

 

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誰がくれたかわからないネギをせっせと植え込む。(2021年5月)

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作業が様になっている孫弟子R。師匠からアメの嵐と優しい眼差し。(2021年5月)

 

ではまた👋